診療のご案内
風邪(発熱・鼻水・喉の痛み)
発熱、のどの痛み、鼻水・鼻づまり
咳・痰、発熱、倦怠感、軽い頭痛など
いわゆる「風邪」は、ウイルスによる上気道の感染症の総称で、
正式には「急性上気道炎」と呼ばれます。
多くの場合、自然に軽快し、特別な治療を必要としません。
風邪の症状
- のどの痛み
- 鼻水・鼻づまり
- 咳や痰
- 微熱〜中等度の発熱
- 倦怠感・軽い頭痛
症状は通常、数日から1週間程度で改善します。
注意が必要な症状
風邪に似た症状でも注意が必要な病気があります。
風邪のように見えて、実際には重篤な病気が隠れていることがあります。
以下のような症状がある場合は早めの受診をご検討ください。
- 高熱が3日以上続いている
- のどの痛みが強く、飲み込みが困難
- 声の異常(こもる、鼻声、しゃがれる)
- 呼吸がしづらい、ゼーゼーする音が聞こえる
- 片側ののどの痛みが特に強い
- 首の腫れや圧痛、動かしづらさがある
- 咽頭炎後に全身状態が急激に悪化した
風邪のような症状でも、経過や症状の内容によっては、より重篤な疾患が隠れていることがあります。早期発見・早期治療が重要です。
少しでも気になる症状がある場合は、自己判断せず、医療機関を受診するようにしてください。
早期診断と治療が必要な疾患
喉頭蓋炎(こうとうがいえん)
喉頭蓋は、のどの奥にある構造物で、呼吸と嚥下を切り替える働きをしています。
この部位に細菌感染が起こると、急激に腫れ、気道がふさがれる危険があります。
主な症状
- 急激な高熱
- 強い咽頭痛(唾液も飲み込めないことがある)
- こもった声
- 呼吸困難、喘鳴(ゼーゼーする音)
- 前かがみで座ると呼吸が楽になることがある
重症化すると窒息を起こす可能性があり、緊急の対応が必要です。
扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)
扁桃腺の炎症が周囲の組織に広がり、膿がたまる疾患です。
通常は扁桃炎の経過中に発症します。
主な症状
- 片側の咽頭痛(非常に強いことがある)
- 開口障害(口が開けにくい)
- こもった声(口蓋垂が偏位して見えることがある)
- 高熱
- 頸部リンパ節の腫脹や圧痛
抗菌薬治療や、膿の排出処置が必要となることがあります。
レミエール症候群(Lemierre症候群)
咽頭炎や扁桃炎が原因で、頸部の内頸静脈に血栓性静脈炎が生じ、その血栓から全身に細菌が拡散する重篤な感染症です。
10〜30代の若年層に多くみられます。
主な症状
- 咽頭炎後に悪化する高熱
- 頸部の腫れや圧痛(特に片側)
- 呼吸苦や胸痛(肺に感染が波及することがある)
- 全身倦怠感、悪寒、発汗
- 敗血症の症状(意識低下、頻脈、低血圧など)
早期の診断と抗菌薬による治療が不可欠であり、入院が必要となることがあります。



